お金に価値がある理由|なぜお金という紙に価値があるのか

そもそも、 「なぜお金に価値があるのか?」 という理由をご説明します。

よくよく考えてみると、「10,000円」と書かれた、ただの紙切れに、10,000円の価値があるのは不思議ですよね? この理由を知っておくと、お金の本来の意味を理解することができるので、ぜひ周りの方やお子さんにも、教えてあげてくださいね。



目次

お金とは?

まず、お金とは、「価値を数値化」したものです。 世の中には、価値のあるものがたくさんあります。 たとえば、家や車といった「物」以外にも、「時間」、「労働力」、「技術」、「情報」などにも価値があります。

お金は、「価値を数値化したもの」であるため、このような、世の中にある「価値のあるもの」とお金を、交換することができます。

お金とは、価値を数値化したものである。世の中にはたくさんの物があるけど、それぞれの物に点数(価値を数値化)をつけないと、交換することが難しい。だからお金が必要。

お金は、なぜ必要なのか?

人は、生活していくためには、「物」が必要になります。 たとえば、「食べ物」や「着る物」、住むための家も、「物」です。 人が生活していくためには、このような「物」が、必ず必要になります。

ただ、このような「物」同士を、物々交換で交換をすることは、大変だし、難しいですよね?

たとえば、リンゴとTシャツを交換するためには、「リンゴはいくつ必要なのか」とか、「じゃあTシャツと自転車を交換するためには、Tシャツは何枚必要なのか」というような形で悩んでしまいます。

物と物を交換するということは、持ち運びも大変だし、交換がしづらい(分かりづらい)というデメリットがある、ということです。


そこで、登場した便利なものが、「お金」です!

物と物を、物々交換で交換するのではなく、100円のリンゴが必要な場合は、「100円というお金」と交換すれば良いですし、1,000円のTシャツが欲しい場合は、「1,000円というお金」と交換することで、Tシャツを手に入れることができます。

物と物は、直接交換しづらいですけど、価値を数値化したものである「お金」を使うことで、物をスムーズに手に入れることができるようになる、ということです。 だから、人が生活していく上で、こんなに便利な「お金」は欠かせないものになっています。

お金がないと、物と物を直接交換しないといけないので、とても大変。しかしお金であれば、物とお金を交換したり、お金と物をまた交換することができる。だから、お金はとても便利なものである。

お金の優れているところ

お金の優れているところは、たとえば、このようなことがあります。

1. 物をスムーズに手に入れることができること
2. 保存することができること
3. 持ち運ぶことができること
4. 細かく分けることができること


1つずつご説明させていただくと、まず、「物をスムーズに手に入れることができること」というのは、 たとえば、1,000円の価値があるTシャツが必要な場合は、1,000円を支払えば手に入れることができますし、 1万円の価値がある自転車が必要な場合は、1万円を支払えば、すぐに手に入れることができますよね。

物と物を物々交換するとなると、交換しづらいのですが、お金があれば、物をスムーズに手に入れることができるようになります。


そして、2つ目の「保存することができること」というのは、たとえば、魚や野菜は、長期間、保存しておくことができないですけど、「お金」であれば、保存しておくことができて、必要なときに使うことができますよね。


また、お金の優れているところの3つ目の「持ち運ぶことができること」というのは、たとえば、お米だと、大量に持ち歩くことは難しいです。(筋トレにはなります) しかし、「お金」であれば、財布やポケットなどに入れて、簡単に持ち運ぶことができますよね。


そして、お金の優れているところの4つ目の「細かく分けることができること」というのは、たとえば、車や家などを、細かく分けることはできません。 一方、お金であれば、細かく分けることができて、たとえば、598円などでも払うことができます。

お金には、物とスムーズに交換できたり、保存することができたり、持ち運ぶことができたり、細かく分けることができるなどのメリットがある!


このように、物と物を交換するとなると、交換しづらかったり、保存できなかったり、持ち運ぶことができなかったり、細かく分けることができないなどの問題があります。 しかし、「お金」を使うことで、これらの問題をすべて解決することができます。

だから、「お金はとても優れているもの」ということです。

お金という紙に、価値がある理由

では、そもそもなぜ、「お金」という紙に、価値があるのでしょうか?
元はといえば、そもそもお金って、ただの紙ですよね。

でも、1万円札という小さな紙1枚と、たとえば、鉄とかアルミとかゴムとかを 組み合わせて作った自転車と、交換することができてしまいます。

だから、よくよく考えてみると、鉄とかアルミとかゴムとかを組み合わせて作られたものと、「たった1枚の紙切れ」に、同じくらいの価値があるなんて、ちょっと不思議ですよね。。。


そして、この「お金という紙に、価値がある理由」の答えは、 「1万円札には1万円の価値があると、人に思われているから」 です。

これが、「1万円札という紙に、1万円の価値がある理由」になります。

壱万円と書かれた紙に、一万円の価値がある理由は、日本と言う国が発行しているからであり、人がその紙を信用しているため。


これだけ聞くと、「なんだそれ??」と思われるかもしれないので、詳しくご説明させていただくと、まず、1万円札は、日本という国が発行しているんですね。

そして、日本という国には信用があって、その信用できる日本という国が発行した1万円札だから、人は、「1万円札には1万円の価値があるもの」と信じています。

その証拠に、たとえばノートを切り取って、「10,000」という数字と、自分の肖像画を紙に書いて、コンビニに行って、その紙を使って、おにぎりを買おうと思っても、買えないですよね? なぜなら、その紙には、「信用が無いから」です。

「10,000」という数字と自分の肖像画が描かれた紙を見せられて、「これは1万円の価値があります!」、「これは1万円札です!」と言われても、価値があるとは思えませんし、信用できないですよね。

紙に10000円と書いても、その紙には信用がないため、お金としての価値はない。ただの紙切れである。


でも、日本というすごく信用できる国が発行している「1万円札」なら、それは信用できます。

ちなみに、正確にいうと、お金を発行しているのは「日本銀行」なのですが、そのお金を「作って!」とお願いしているのは日本政府(日本と言う国)ですし、「お金を作って!」とお願いされて、作ることができるのは、日本では唯一、「日本銀行だけ」になります。

だから、お金を見ると、「日本銀行券」と書いてありますよね。


日本という信用できる国がお願いして、日本で唯一お金を発行できる「日本銀行」が発行した、「日本銀行券」と書かれた1万円札は、信用度が極めて高いので、このような流れで作られた1万円札は、人は、「1万円の価値のあるもの」と信じることができる、ということです。

このように、人が、「1万円札には1万円の価値がある」と信じることで、初めて、お金というものは成り立つ、、、ということを覚えておいてください。


だから、逆に言えば、もし日本という国の信用が無くなったら、1万円札という紙も、信用ができなくなってしまいます。

具体的には、「信用できない国が発行しているこんな紙に、本当に価値があるのか??」と多くの人が疑ってしまう、ということです。

お金を発行している国に、信用がなくなったら、その発行しているお金にも信用がなくなってしまう!


実際に、アフリカの「ジンバブエ」という国や、ヨーロッパにある「ギリシャ」は、国の信用が無くなったから、お金の価値が下がってしまった。

この「お金の価値が下がってしまった」という言葉の意味は、たとえば、今まで1つのパンを買うときに、100円玉1枚で買うことができたのに、お金の価値が下がってしまうと、1つのパンを買うときに、100円玉が10枚必要になってしまう、ということです。

今まで、100円で1つのパンを買うことができたのに、お金の価値が下がってしまうと、1つのパンを買うのに、1,000円必要になる、ということですね。


ちなみに、こうやってお金の価値が下がることを、「インフレ」というのですが、アフリカの「ジンバブエ」という国は、このインフレが急激に進んでしまって、たとえば、 パン一個を買うのに、大量の紙幣を持っていかないといけない、という事態になってしまいました。(「ジンバブエ インフレ」で検索をしてみてください)

冗談ではなくて、本当に、1兆ジンバブエドルという紙幣が発行されたくらいです。 だから、ジンバブエみたいに、財政破綻して、国に信用がなくなってしまうと、その国が発行しているお金も、人は信用ができなくなってしまう、ということです。

少し話がそれてしまいましたが、お金という紙に価値がある理由は、国という信用できるところが発行しているからで、その信用できる国が発行している1万円札は、「1万円の価値があると、人に思われているから」です。

これが、「1万円札という紙に、1万円の価値がある理由」になります。


普段、当たり前のように使っているお金ですけど、「そもそも、何で1万円札には1万円の価値があるのか」という理由を教えてもらう機会は、ほとんど無いと思います。

日本は本当に素晴らしい国で、国の信用が極めて高いから、その日本と言う国が発行している1万円札は、「1万円の価値がある」と、人は思うことができるということです。

日本と言う、とても信用の高い国が発行している一万円だから、「一万円の価値がある」と人は思うことができる!


でも、日本は借金が本当に多いので、いつか、「あれだけ莫大な借金を背負っている国って、本当はやばいんじゃない?」という感じで、人から信用されなくなってしまうときが来るかもしれません。

そうならないためにも、多くの人が、お金に対する知識をしっかりと持つことも大切ですし、このまま日本の借金が増え続けてしまうと、国の信用がなくなってしまって、大変なことになる、、、ということを、なんとなくでも知っておけば、若い人も、きっと政治にも興味を持てると思います。

「1万円札には、1万円の価値がある」というのは、当たり前のことなので、深く考えることはしないと思いますけど、ここでお伝えした、「1万円札には、1万円の価値がある理由」は、知っておいて損はしないので、ぜひ、子供や周りの人たちにも、伝えてくださいね。

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